こんにちは!
気ままな読書を楽しんでいるあびあびです。 今回は、武術を極めた者たちの密室殺人事件
『老虎残夢』
を読んだので、ネタバレなしで感想をまとめます!
『老虎残夢』あらすじ
武術を極めた者たち――「武侠(ぶきょう)」が活躍する時代。岩を砕く怪力、毒を無効化する肉体、水上を走る俊敏さなど、超人的な能力をもつ彼らが、「奥義を授ける者」として集められる。
しかしその集まりの場で、主人公・紫苑(しおん)の師匠が密室状態で死亡しているのが発見される。事件の背後には何があるのか。誰が、なぜ、そしてどうやって殺したのか。 師を殺された紫苑は、仇を討つため、武術と知略をもって密室殺人の謎に挑む――
『老虎残夢』読後レビュー(ネタバレなし)
中国歴史ミステリだけど、読みやすい!
タイトルや冒頭の漢文に身構えたけれど、実際に読み始めるとテンポがよく、非常に読みやすかったです。
中国歴史が分からなくても大丈夫!
中国ものはキングダムくらいしか触れていない私でもイメージはつかめました!
熱い武侠小説!エンタメ要素満載!
武術を駆使した戦闘シーンや超人的な技は、まるで少年漫画のようなワクワク感!
師弟関係の人情も丁寧に描かれていて、厳しさと優しさのバランスが絶妙でした。
登場人物が厳選されているぶん、それぞれの人物像がしっかり描かれていて覚えやすく、感情移入もしやすかったです。
誰も彼もが、奥義書で強くなれると勘違いする。
そんなものよりも、毎日の鍛錬が己を高めるのだ。泰山の霤は石を穿ち、単極の航は幹を断つ。お手軽に強くなれる方法など存在せん。
奥義を授けてもらおうなんて奴は、単に手を抜きたいだけの連中でしかない。
「老虎残夢」
セリフも痺れました。肝に銘じます!
ミステリ的な楽しさも十分
特殊な設定を持ちながらも、トリックやロジックだけに頼らず、登場人物たちの言葉の端々や行動から真相に迫っていく“会話ミステリ”的な味わいがありました。
最後まで読めば、「奥義」や「老虎残夢」というタイトルの意味も明らかになり、余韻が深い!
こんな人におすすめ!
✔️ 武術・中国歴史ファンタジーが好きな人
✔️ 密室トリックや特殊設定ミステリが好きな人
✔️ エンタメ性も深みもある物語が読みたい人
あらすじ紹介ショート動画はこちら!
まとめ
「老虎残夢」は、武侠という特異な設定を活かしながらも、しっかりと密室ミステリの醍醐味を味わえる一作。
トリックだけでなく、キャラや世界観に引き込まれるので、読み終えたときの満足感が高かったです!