こんにちは!
気ままな読書を楽しんでいるあびあびです。 今回は、頭脳フル回転ゲーム小説
『地雷グリコ』
を読んだので、ネタバレなしで感想をまとめます!
『地雷グリコ』あらすじ
文化祭の模擬店の場所を巡って行われる校内イベント「愚煙試合」に1年4組の真兎が参戦。
決勝の舞台は、階段を使ったじゃんけんゲーム「地雷グリコ」。
ここから、彼女はさまざまな戦略ゲームへと挑んでいくこととなる。
遊びの延長のように見える競技の数々は、実は高度な駆け引きや思考力が試される勝負。
果たして真兎は、どんな勝利と成長を手に入れるのか。
『地雷グリコ』読後レビュー(ネタバレなし)
遊びを進化させたゲーム構成
- 地雷グリコ
- 坊主衰弱
- 自由律ジャンケン
- だるまさんがかぞえた
- フォールーム・ポーカー
本作の一番の特徴は、日常的な遊びに独自ルールを加えて“頭脳ゲーム”に昇華させている点です。
誰もが知っている遊びが全く違うものに変貌し、その中での勝ち筋を考えるのがとても面白い。単に奇抜なルールではなく、実際に成立していて緻密に設計されているのも魅力です。
少し複雑ですが、私はゲームが始まる前にルールの隅々までしっかり読み込みました。初めての衝撃を大切にしたいが故に結構しっかりと。
主人公の頭のキレと柔軟な発想
真兎は見た目と違ってクレバーな主人公。勝負の中で柔軟に考え、予想外の状況にも冷静に対応していく姿が非常に魅力的。
ゲーム内に縛られたらダメというか、理論性とか狡猾さとか、頭の良い人はコロコロと対応するんですね。自分の脳みその小っささを痛感いたしました。
視点の変化と複層的な物語
伏線の貼り方が非常に巧みで、物語の中に散りばめられた言動や描写が、実は別の意味を帯びていたことに後から気づかされます。
一つ一つのやり取りが、表と裏の二重構造になっており、読み進めるごとに新しい意味が浮かび上がってくるのが見事。
単なるサプライズにとどまらず、丁寧に構築されたストーリーに惹きつけられました。
こんな人におすすめ!
✔️ 頭脳戦・心理戦が好きな方
✔️ 漫画『ライアーゲーム』『賭ケグルイ』などの勝負系作品が好きな方
✔️ 学園ものや青春小説を好む方
✔️ 読み応えのある構成が好きな方
まとめ
『地雷グリコ』は、遊びの概念を覆すほどの頭脳戦小説。
ユニークな設定とキャラクターの魅力、そして仕掛けられた多層的な物語構造が見事に融合した作品です。
読み終わったあとに「もう一度最初から読みたい」と思わせる構成力はさすがの一言。
頭を使う読書が好きな方には、ぜひ読んでいただきたいです。