こんにちは!
気ままな読書を楽しんでいるあびあびです。 今回は、命懸けの推理ゲームに巻き込まれたモブ男の物語
『奇岩館の殺人』
を読んだので、ネタバレなしで感想をまとめます!
『奇岩館の殺人』あらすじ
日雇いで生活をつなぐ青年・佐藤(仮)は、失踪した友人の手がかりを追って高額バイトに応募する。向かった先は、孤島に建つ奇妙な洋館「奇岩館」。そこでは、富裕層のための”リアル・マーダー・ミステリー”――実際に殺人が起きる狂気の推理ゲーム”探偵遊戯”が進行中だった。
訳もわからないまま巻き込まれた佐藤は、次々に起こる猟奇的な殺人を目の当たりにする。自分の命を守るため、ゲームのルールを把握し、探偵役の正体を暴こうと奔走するが……。
名探偵気取りが集う中、ただのモブが生き残るにはどうすればいいのか?

きままな感想
命懸けの推理ゲーム!奇抜な設定でもスルスル読める
“リアル・マーダー・ミステリー”というショッキングな舞台設定ながら、物語の展開はとても読みやすく整理されています。
探偵遊戯が元々富裕層向けに存在していた、という背景が序盤で明かされるため、あとはその”異常な常識”の中で佐藤がどう立ち回るかが見どころ。
倒叙的視点がもたらす緊張感と深み
佐藤視点だけでなく、運営サイドの視点が交互に描かれることで、単なるサバイバルミステリではなく、システム全体の歪みや、演出側の苦悩も見えてくるのが面白いです。
中間管理職の悲哀に思わず共感……。
ミステリ愛に満ちた構成
ミステリの古典をオマージュした構成やトリックが散りばめられており、ファンならニヤリとできるポイントが多いです。
知らない作品が出てきても読み進めるのに支障はなく、むしろ読みたい本が増えるかも。
佐藤の成長がアツい!
最初は巻き込まれただけの一般人だった佐藤が、やがて場を飲み込み、推理し、自らの立場を変えていく姿には胸が熱くなります。
最後の立ち回りは、まさか彼がここまで…と驚くはず!
あんなにカッコよくなるなんてなぁ…
こんな人におすすめ!
✔️ クローズド・サークルが好き
✔️ 倒叙ミステリに興味がある
✔️ 一般人が知略で立ち向かう話にグッとくる
✔️ ミステリの王道と変化球を両方味わいたい
まとめ
奇抜な設定で始まりながらも、読者を置いていかない丁寧な描写と、スリリングで濃密な心理戦が魅力の一冊。
“探偵役”に選ばれなかった”モブ”が、生き延びるために選んだ道とは?
その結末は、あなたの予想をきっと裏切るはず。
